
6年前何も出来なかった自分を超えるために
3年 吉賀琉豹(高川学園中)
私がサッカーを始めたきっかけは、兄の影響でした。
兄がサッカーをしている姿を見て、「俺もサッカーをしてみたい」。
そう思ったことが、私のサッカー人生の始まりでした。
そして、サッカーを続けていく中で、もっと上を目指したいと思うようになり、小学校1年生の時に県内の強豪チームに入りました。そこで新たな目標ができました。
「全国大会に出場したい。」
その目標を叶えるために、週6日の練習や試合に打ち込んできました。正直、練習が嫌になったことも何度もありました。それでも、「全国に行きたい」という気持ちだけは絶対に捨てませんでした。
そして、努力を続けた結果、レギュラーとして試合に出場することができ、県大会で優勝することができました。
そして、ずっと目指していた全国大会!
「ここで優勝する。」
そういう気持ちで準備をして、全国の舞台に立ちました。
しかし、現実はそんなに甘くありませんでした。全国のレベルは想像以上に高く、自分のプレーは全く通用しませんでした。結果は、予選敗退。あれだけ努力してきたのに、何もできなかった。悔しくて、悔しくて仕方ありませんでした。でも、その悔しさがあったからこそ、「もう一度、全国の舞台に立ちたい」と思うようになりました。
そして中学校でも、県内屈指の強豪校に入り、サッカーを続けました。しかし、ここでも現実は厳しいものでした。3年間、公式戦にほとんど出場することができませんでした。
この時期は私はサッカーが嫌いになっていました。試合に出ても「パスなんかくるな」とかネガティブな事を考えて試合に出る毎日でした。あんなに好きだったボールが怖くなる事もありボールを触ると気持ち悪く感じていました。そして、こんなメンタルで試合に出てもいいプレーなんか出来るはずもなく、自分が皆に迷惑をかけてる事に自覚があり、それがまた嫌でしたし、チームの仲間から厳しい声やきつい事を言われる事もたくさんありサッカーを辞めたいと思いました。
それでも私はサッカーを辞めませんでした。
なぜなら「こいつら全員見返してやりたい」と、思ったのともう一度「全国の舞台に立ちたい」と強く思ったからです。
だから高校でも県内屈指の強豪校、聖光高校サッカー部に入部しました。
しかし、入部当初は周りの選手との技術や身体能力の差を感じ、1年生の時は公式戦に関わることがほとんどありませんでした。それが悔しくて、毎朝練習に行き、放課後も全体練習が終わった後に自主練習を続けました。少しでも上のカテゴリーで試合に出たいという思いを持ち、日々のトレーニングに励みました。しかし、2年生になっても、同級生の多くが1部リーグや2部リーグで試合に出場して活躍する中、私は3部リーグで試合に出場することになりました。
正直、とても悔しかったです。「このままでは全国を目指すどころか、また試合に出られないまま3年間が終わってしまうのではないか」という焦りや不安もありました。
それでも私は、「下を向いている時間こそ一番の無駄だ」と考えて坂田先生からいただいたアドバイスをしっかりと聞き、実際にやってみて、改善する。そして、自分なりに工夫する。その繰り返しを大切にし、今の自分の環境でできることを全力で続けてきました。その結果3年生に上がる時にはトップチームのスタートメンバーとして試合に出れるようになりました。その瞬間全てが繋がったように感じました。
小学生の頃、全国大会で何もできなかったこと。
中学校で3年間、ほとんど試合に出られなかったこと。
高校に入っても試合に出られず、悔しい思いをしたこと。
何度も「もう無理なんじゃないか」と思ったこと。
それでも、諦めずに続けてきたからこそ、今がある。
その時初めて、
「何度挫折しても、腐らずに続けてきて本当に良かった。」
心からそう思いました。
そして今、私のサッカー人生で最後のチャンスがやってきます。
この冬の選手権です。私には、6年前からずっと忘れられない悔しさがあります。
全国大会で何もできなかった、あの悔しさです。
あの日から6年。
試合に出られない悔しさも、努力しても結果が出ない苦しさも、何度も経験してきました。
それでも、私はサッカーを辞めませんでした。
ここまで続けてこられたのは、支えてくれた家族、指導してくださった先生方、そして一緒に頑張ってきた仲間がいたからです。
だから最後は、今まで支えてくれた人たちへの感謝も、これまで味わってきた悔しさも、全部ピッチにぶつけたいと思っています。
6年前、何もできなかった自分を超えるために。
これまでのサッカー人生を無駄にしないために。
そして、もう一度、全国の舞台に立つために。
これが、私にとって最後の挑戦です。
6年前に感じた悔しさを、今度こそ取り返しにいきます。

